環境関連分析 Environmental Analysis
自然と調和した快適な生活空間づくりを目指し、40年以上にわたる実績と高度な専門技術を基に、大気・水質・排ガス・排水・廃棄物等の分析から、環境モニタリング、化学物質の排出状況調査、微量有害化学物質の分析など、様々な環境データを提供いたします。
計量証明書等の電子交付(EDD)サービス
2015年1月、経済産業省産業技術環境局計量行政室から、電子化した計量証明書も法的に認められるという見解が示され、計量証明書の電子交付が可能となりました。
当社では、計量証明書以外にも分析結果報告書、水質試験成績書、作業環境測定結果報告書など、各種報告書の電子交付に対応しています。
電子化により、報告書納品期日の短縮、ペーパーレス化による書類の保管場所の削減・容易な検索、ファイル紛失時のメール等での再発行、改ざん防止等のメリットがあります。
PCB分析(絶縁油等)
環境中のPCB(ポリ塩化ビフェニル)から各種重電機器の絶縁油、PCB処理物の卒業判定試験まで対応しています。
絶縁油分析の実績を生かし、GC-ECD又はHR-GC/MSを用いての高精度なデータを迅速に提供します。絶縁油採取容器は無料で即日発送可能です。
水質分析、大気・排ガス分析、悪臭測定
異臭・におい成分分析
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原因不明のにおい成分調査が可能です。
加熱脱着装置付きGC/MS分析装置を使用し、におい成分に対応した定性分析・成分同定を行っています。
試料は、捕集管やバッグで簡単に採取できます。
放射能分析(環境・食品・廃棄物等)
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放射能分析のISO17025を取得し、ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線核種分析を行っています。
放射性核種はI-131、Cs-134、Cs-137の他にK-40やPb-214など自然放射性物質の測定も行っています。
ダイオキシン類分析
MLAPや環境省受注資格等の品質システムに対応しています。
HRGC/HRMSを6台有し国内有数の分析施設を備え、高い生産性により迅速で信頼性の高いデータを提供します。
近年では、POPs等の調査についても、ダイオキシン類と同等の分析技術や精度管理が求められており、ノウハウを最大限活用しています。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸 及びその塩(LAS)分析
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高感度LC/MS/MS装置を使用し、環境水、工場排水、終末処理施設流入水・放流水中まで、あらゆるニーズに対応したLAS分析を行っています。
有機フッ素化合物(PFAS)分析
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PFOS、PFOAに代表される有機フッ素化合物(PFAS)は、化粧品や調理器具などの製品に使用され、その毒性や生物蓄積性が問題視されています。
当社には有機フッ素化合物についての数多くの分析実績があります。
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)を使用した、高感度・高分解能な分析を行います。
環境水、排水、水道原水及び浄水等の水質試料では、日本国内の法規制に関する項目(PFOS、PFOA)はもちろん、米国EPAの項目にも対応しています。
また、排ガスや作業環境等のガス試料、土壌、底質等、あらゆる媒体に対応します。
環境ホルモン分析
有害大気汚染物質分析
環状シロキサン(D3〜D6)分析
下水道施設や精密機器の分野では、環状シロキサンの濃度監視 が必要です。
環状シロキサンは、シャンプーや化粧品など、わたしたちが普段使う日用品の多くに含まれており、それらは生活排水として排出され、ほとんどが下水処理場の下水汚泥に蓄積されます。
下水汚泥はメタンとして回収され、エネルギーに再利用されていますが、環状シロキサンは、その過程の中で内燃機関を摩耗させて部品寿命を縮めたり、脱硝触媒の性能劣化を引き起こすなど、設備の維持管理費を増加させる原因の一つとなっています。
印刷産業の分野では、環状シロキサンが印刷物に付着してインクを弾いてしまう事象が問題となり、精密電子機器を扱う分野では、電気の接点不良を引き起こし、品質管理の面から問題視されています。
環状シロキサンはバッグ もしくは TENAX捕集管で簡単に採取できます。試料はお客様に採取していただきますので、採取の人件費の負担はありません。
水銀測定・分析
金属元素の形態別分析
金属元素は、酸化数や構造が異なる幾つかの化学形態で存在しており、この元素の化学形態を分離・定量するプロセスを形態別分析(スペシエーション分析)と呼びます。
当社では、イオンクロマトグラフ(IC)と誘導結合プラズマ質量分析計(ICP/MS)を組み合わせた「IC-ICP/MS」を用いて、金属元素の化学形態ごとの濃度をご提供します。
2019年3月、環境省より有害大気汚染物質等測定方法マニュアルに「大気粉じん中のクロムの形態別測定」が追加されました。今後、六価クロムの健康リスクの低減を図るための指針値による評価は、この形態別測定において六価クロム単独の測定で行うことが可能となります。
環境中には様々な化学形態の金属化合物が存在しており、その化学形態により毒性や代謝、反応などの生化学的な性質が異なります。金属元素濃度が同じでも、各化学形態の存在割合により生体に与える影響が変化します。
したがって化学形態ごとに濃度を分析し、元素の異なる種を同定・定量することが重要です。(ただし、毒性のある元素の割合をもとにした評価の基準はありません。)