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構造物調査 Structural Investigation

高度成長期に生み出された多くの構造物や設備等は老朽化が進んでいます。投資余力が減少する中、これからはアセットマネジメントの手法を取り入れた効率的な維持管理が必要となります。私たちは、「点検」、「調査」、「試験」、「分析」を行い、構造物等の現状を正確に把握し、状態に応じた適切な対策を提案することで、構造物の長寿命化に寄与いたします。

点検

  • 橋梁・トンネル・建築物

    点検は、維持管理において最も重要、かつ最もポピュラーな方法です。
    橋梁やトンネルなどに代表される土木構造物や、マンション・学校などの建築物、プラント設備など、様々な構造物に対して点検を行います。

  • ドローン

    近接ができない箇所には、ドローンを用いて点検を行います。橋梁だけでなく、煙突や法面といった構造物も対象とし、赤外線カメラを搭載することも可能です。

  • 走行型トンネル連続画像撮影システム(トンネルトレーサー)

    道路トンネル等の覆工面を交通規制なしで撮影します。複数台のハイビジョンビデオカメラで同時に撮影することにより、短時間で高画質の展開画像を得ることができます。
    得られた展開画像から劣化状態の確認を行い、変状図の作成等を行います。

調査

  • 鉄筋探査

    コンクリート内部にある鉄筋の位置やかぶりなどの調査を行います。

    ■電磁波レーダ法
    比較的深い位置(30cm程度)までの探査が可能。

    ■電磁誘導法
    鉄筋かぶりもしくは、鉄筋径のいずれか一方が分かっていれば、比較的精度よく他方を推定できる。鉄筋などの磁性体でなければ検出不可能で、探査深度も浅い(10cm程度)。

  • 超音波測定

    ■超音波によるコンクリート強度推定
    「超音波試験(土研法)による新設の構造体コンクリート強度測定要領(案)」に基づいて、有資格者(講習受講者:土研)による強度推定を行います。

    ■超音波によるひび割れ深さ測定
    超音波がひび割れの先端で回折する性質を利用して、センサーの距離と伝播時間により、ひび割れ深さの推定を行います。

  • 赤外線調査

    コンクリート表面の剥離やうきなどの劣化部位は、健全部と熱特性が違います。
    赤外線サーモグラフィーは、外気温の変化時に生じる熱特性の違いを、赤外線画像として確認する手法です。赤外線サーモグラフィーにより、遠望から広範囲を対象とした調査が可能です。

自然電位・分極抵抗

■自然電位測定
コンクリート表面に当てた照合電極で自然電位を測定し、コンクリート内部の鉄筋腐食の可能性を推定します。コンクリート中で鉄筋が腐食すると、電位が卑側(マイナス側)に変化することが知られています。

■分極抵抗
コンクリート表面に電流の変化をわずかに与えたときに生じる電圧の変化から分極抵抗を検出し、鉄筋腐食速度(μA/cm2)を算出します。

  • 空洞探査レーダ

    探査機を走査したときに得られる波形データの振幅、位相、反射パターン等の特徴から、埋設管や空洞などの位置と深さを推定します。

    ■地下探査
    地下に埋設されている管や空洞。

    ■トンネル覆工
    覆工と地山との隙間(空洞)。

コンクリート試験

  • 物性試験

    構造物から採取した試料(試験コアなど)を用いて各種物性試験を行います。岩石や樹脂などの材料に対しても試験が可能です。

    ■圧縮強度、静弾性係数試験
    ■中性化深さの測定
    ■塩化物イオン含有量試験
    ■膨張量試験(JCI法、カナダ法)
    ■骨材のアルカリシリカ反応性試験など

  • 走査型電子顕微鏡(SEM)観察

    アルカリシリカ反応により劣化したコンクリートの骨材には、反応成生物(シリカゲルなど)が存在します。電子顕微鏡でこの成生物の特徴を観察し、劣化の原因がアルカリシリカ反応か否かの判定を行います。

  • EPMA分析

    コンクリートに浸透した劣化因子の深さを把握するため、採取コアを半割にしてEPMAによる面分析を実施し、劣化因子の分布状況を測定行います。
    EPMA:電子線マイクロアナライザー(Electron Probe Micro Analyzer)とは、細く絞った電子ビームを試料に照射し、そのときに発生する元素特有のX線をX分光器で分光し、それぞれの波長や強度を測定することで、どのような元素があるのかを調べる装置です。また、面分析はX線分光器を特定の元素に固定して電子ビームを試料上で2次元走査することにより、元素分布を調べる方法です。