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数値解析コンサルティング Numerical Analysis

従来の設計の現場では一般的な経験式を用いて、製品の設計が行われていました。一方近年の汎用プログラムを用いた数値解析は、製品の性能や熱流動を高精度で予測できるようになってきています。
そこで、汎用プログラムを用いて、あるいは汎用プログラムでは対応できないものについては、汎用プログラムの改良や独自のハウスコードを作成し、従来の経験式を用いた設計の妥当性や、さらに製品の性能予測、性能改善を提案していきます。
また、建物など環境に影響を及ぼす問題についても解析結果から、コンサルティングを行っています。

汎用プログラムを用いた設計支援

汎用熱流動解析コード[ANSYS-Fluent]を用いて、流体機器の性能予測を行います。その結果を用いて機器設計の妥当性を評価でき、機器性能の改善案やトラブルの防止案を提案します。

■汎用プログラムを用いた設計支援事例
・発電プラント機器及び配管内部の熱流動予測  
・山塊や建物周囲の流れ
・熱交換器、冷却塔周囲の流れの予測
・自動車、飛行機周囲の流れ
・開水路や海域内の流れ
・ビル周囲の流れ
・室内の流れ

汎用プログラムによる解析事例1 散気槽の流れ

  • 化学処理プロセス等における処理水の流れは混合の促進とともに散気を伴う流れ等の予測が必要となります。気液混相の流れは様々な形態が存在し、熱流動解析の計算手法も多種多様となっています。

    計算事例は、気液接触槽における解析結果です。(a)には処理水流れの流速ベクトルを示し、(b)には気相の分布を示しています。この解析結果より処理水のショートパス流れの発生有無や気相拡散の偏りの程度を確認するとともに、処理水の対流時間、気相との接触時間を算出することで装置性能の健全性を評価することが可能となります。

汎用プログラムによる解析事例2 風況の予測

  • 風況を予測することは、再生可能エネルギーである風力発電設備の設置や、建設事業である新設ビルによる周囲の影響を知るために必要とされる重要な要素です。熱流動解析では、複雑地形における風速および乱流強度、ビル風等を予測することが可能です。

    計算事例は、ある地域周辺における風況の解析結果です。(a)には風速分布を示しています。(b)にはそのときの乱流強度を示しています。
    この解析結果より平野部では穏やかな風速を示していますが、山間部に向かうにつれて起伏の影響を受けて山頂付近では風速の速い場所が発生し、大きな乱れを伴うことが確認できます。さらに、山間部を超えた谷間部では、平野部よりも穏やかな風況であることがわかります。

自社開発コードを用いた設計支援

  • 汎用プログラムでの対応が困難な計算については、個別の案件に対応できるように自社コードを開発しています。また、装置設計に必要な技術計算等をシステム化することによって業務の高効率化ツールの作成も行っています。

    ■自社開発コードを用いた設計支援事例
    ・地中熱利用ヒートポンプシステムの設計最適化プログラム         
    ・遺伝的アルゴリズム最適化プログラム  
    ・一次エネルギー消費量計算プログラム  
    ・冷却流量予測シミュレーション
    ・圧力損失の簡易計算システム
    ・熱伝達率の簡易計算システム
    ・カーエアコンの簡易解析モデル作成ツール
    ・室内エアコンの簡易解析モデル作成ツール

自社開発コードによる計算事例1 地中熱ヒートポンプシステム

  • 地中熱利用ヒートポンプシステムはCO2排出量削減、ヒートアイランド現象緩和等のメリットがありますが、高価な導入コストが普及の妨げとなっています。
    地中熱ヒートポンプの設計では地中採熱管の設計が設備性能、導入コストに大きな影響を与えるため重要なポイントとなっています。

    計算事例は、地中に埋設した採熱管を流れる冷媒の状態量を計算し、地中からの採熱量を予測した例です。地中熱ヒートポンプにおける冷媒の採熱状況をシミュレーションすることで最適なシステム設計を支援します。

自社開発コードによる計算事例2 一次エネルギー消費量計算

  • 空調設備の省エネルギー性能を評価する基準として空調機の一次エネルギー消費量の計算が必要となります。地中熱を利用した空調設備は一般的な空冷式空調機に比べて高い省エネルギー性能が得られます。戸建住宅に対する空冷式空調機の一次エネルギー消費量計算手法は確立されていますが、地中熱に関しては計算手法が確立されていません。

    計算事例は、標準住宅を対象として直膨式地中熱ヒートポンプの一次エネルギー消費量を計算した例です。
    地域ごとの冷暖房負荷をデータベースとして組込むことで簡易的に一次エネルギー消費量の計算が可能となっています。
    この計算結果を空冷式空調機と比較することで地中熱利用の優位性を確認することができます。