2023.04.28#技術情報
当社環境事業本部の則行 雅臣は、かねてより日本の森林タイプを自動分類する「expert system」を研究・開発してきました。本研究に関する論文は、2021年9月に国際植生学会(IAVS)の学術誌「Applied vegetation science(AVS誌)」に掲載されました。
この度、研究論文や学術書籍等のオンラインサービスを世界的に展開する Wiley社から、本論文が「2021年のAVS誌 掲載論文の中で刊行後1年間でのトップダウンロードを記録した」ことの通知がありました。背景として、中国をはじめとする国家レベルの植生分類に係る取組みや国際植生学会における東アジアの国際的な取組みの推進が考えられます。
これまで当社が携わった環境省の植生図整備事業は、自然環境保全において重要な役割を担っており、自然環境保全基礎調査に係る基本方針検討会においても事業の継続が審議され承認されています。我が国の国土の環境保全に繋げられるよう、引き続き植生図整備に関わる技術の向上に努めていきます。
トップダウンロードの詳細は以下のとおりです。
論文の内容について:日本の森林タイプを自動分類するシステムの開発
【概要】
日本の国土は、複雑な地質構造と多様な気候環境を有し、生育する植物の四分の一が日本固有分類群であるなど、世界の生物多様性ホットスポットの一つになっています。
国土の66%を占める森林は、これまで、植物社会学的研究を基にした森林タイプの分類・体系化が進められ、近年では多変量解析を用いた統計手法が導入されてきましたが、客観性・再現性について課題が指摘されていました。
一方、環境省が進めている自然環境保全基礎調査の1/2.5万植生図整備では、事業の長期化や植生図の凡例適用の考え方などから不整合が生じ、一貫した凡例の枠組みを再検討する必要性が生じています。
これらの課題を解決するために、日本の森林タイプを自動分類する「expert system」を開発し、本研究によって、日本国内で調査された森林の植生資料は自動分類できるようになりました。
【お問い合わせ】
中外テクノス株式会社 環境事業本部 関東環境技術センター 環境調査室 則行 雅臣
TEL(043)295-1103 FAX(043)295-1110
お問い合わせフォーム
【添付資料】
Noriyuki, M., Kondo, H., Shitara, T., Yoshikawa, M. and Hoshino, Y., 2021, A new formal classification for Japanese forest vegetation based on traditional phytosociological concepts, Applied Vegetation Science, 24.
https://doi.org/10.1111/avsc.12611
お問い合わせ・サポート